
作者:竹宮ゆゆこ
イラスト:駒都えーじ
レーベル:電撃文庫
あらすじ
圧倒的なお嬢様オーラを放ち、自称完璧、その実ちょっと残念なお嬢様、加賀香子。彼女は独自のシナリオによって定めし幼馴染との運命の結婚が破綻して傷心気味。
一方、同じサークルなた気さくないい先輩、リンダ。彼女は実は万里の高校の同級生で、しかもどうやら浅からぬ仲だったようで、それをひた隠しにしていた。
記憶喪失男、多田万里の心はそんな二人の狭間に立たされて千々に乱れる。万里が二人に向けた問いかけの、その答えは果たして――?
竹宮ゆゆこ&駒都えーじが贈る青春ラブコメ、待望の第2弾!
以下、多分ネタバレ含むので注意。
登場人物紹介
多田万里
主人公。前巻で香子に告白するも、友達でいようと振られた記憶喪失男。その後、暫くは「いい友達」として、香子に接するが、色々あり、大爆発!香子との友人関係や、リンダとの過去について、ぶちまける。そりゃ、ストレス溜まるよね。
加賀香子
相変わらず思考回路が頭おかしい。極端から極端に転がる見ているのは楽しそうだけど、関わりたくない人。「完璧なシナリオ」により、幼馴染の柳澤とは他人で、万里とは、前世からの友達って設定を作り上げるのには脱帽。万里の爆発により、紆余曲折を経て、告白へ――
柳澤光央
やなっさん。万里の友達で、香子にロックオンされていた可哀想な人。香子を振ったものの、彼の青春はキラキラ光り出すことはなく、罪悪感だけ残っていた。飲み会にて、売り言葉に買い言葉で、千波に告白するが……?
林田奈々。
通称リンダ。万里のサークルの先輩にして、万里の元同級生。記憶を失う前の「多田万里」は、彼女の事が好きだった模様。万里とは、ニューバランスの靴あげたり、仲は良好だったが、新歓コンパにて、万里の爆弾がリンダに直撃する。
岡千波
御徒町ではない。万里達を誘い、1年だけの飲み会を企画する顔が広い子。
その飲み会にて、酔っ払ったやなっさんに告白されるが、「え? ばかじゃん?」とあっさり切り捨てた。
二次元くん
前巻では危うく新興宗教に引っかかるところだったが、万里の機転により脱出。やなっさん共々、今の多田万里にとっては数少ない友達。 二次元に生きると言ってる割に、意外にオシャレだったりする。 万里、香子とは「幹事になった時、何があっても飲み会に参加する」という同盟を組む。
こんな感じ。相変わらず人間関係がこじれまくっていますね。
2巻では、万里が振られ、色々フラストレーションが溜まり、大爆発を起こし、香子、リンダとの関係に変化を与えたのが特徴か。
一応、香子からの告白により、カップル成立か……?って時に警察に連行され有耶無耶に。
香子の脳内シナリオってのは、これからも厄介になってきそうな感じがしますね。
今回の香子だと、
万里の告白を断ったのは、長年の片思いに破れ、すぐ近くにいてくれる人を好きになるのは嫌。自分のそんな想いは信用できないし、正しいとは思えない。 だからあの場では断った。自分が万里の事を胸はって好きって言えるようになるまで待ってもらうのが香子のシナリオ。つまり、1巻の時点で香子は万里の事が好きだったらしい。
結局、万里の爆発により、離れていってしまうのが嫌で、シナリオを横に置き、万里に告白したとのこと。これ、香子がシナリオを、脇に置いて万里を追わなかったら、修復不能なくらいヤバい。
香子の脳内シナリオは一切万里に伝わってないのがね……
この子、やっぱり全然完璧じゃないよ!……わかっていたけど。
成長する機会がないまま、この年まで育っちゃったんだろうね。
とりあえず、完結はしてるので、興味ある人は是非、ご一読を。良くも悪くも、その辺のラノベとは恋愛描写が段違いなのは確かだし