『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の3年後を描く、福井晴敏氏原作の小説『機動戦士ガンダムUC』をOVA化した作品です。
原作については、まだ未読なのでOVA版のみの話になると思います。
まず、ストーリー。OVAなので規模も話の規模も小さく、こじんまりした作品です。これは、『ポケットの中の戦争』『08小隊』や『Endless Waltz』『STARGAZER』など、宇宙世紀に限らずガンダムOVAの伝統ですね。
ストーリー内容は、『ラプラスの箱』と呼ばれるものの争奪戦だけど、正直どうでもいいっていうか…… 1年戦争以前かVガンダムの後の時代を描くならまだしも、箱の中身がなんであれ、F91以降には関係ないし。 (上手く繋げられたとしても所詮後付け)
だから、ぶっちゃけ箱に関してはどうでも良く、キャラクターとMS戦が目当てですかね。
この作品は、今までのOVA作品と違い、歴代シリーズのキャラクターがゲストの域を越えてるのが嫌かな。
ヒロインのオードリーなんか、『ミネバ・ザビ』その人であるし、ブライトさんも声優を変えてまで出す必要はあったのか?って感じですかね。
そもそも、ボスのフル・フロンタルですらシャアのコピーみたいなものだし。
今までのOVA作品は、宇宙世紀であるが、富野監督のキャラといたずらに絡ませたりせず、独立した存在だったが、『UC』は富野監督が描いてない富野キャラという二次創作を公式化したみたいで好きになれませんね。
かくいう俺は二次創作のスパロボ大好きだし、『逆襲のシャア』『F91』以外の富野ガンダムは未見なんですがね。
ただ、例えば、機動戦士ガンダムSEED DESTINYの原作が酷いからって、高山漫画版や、ガンダム無双2、スパロボZ、スパロボLが原作というのはちょっと首を傾げざるを得ない。まあ、大半の人はネタで言ってるんだろうけど。
サンライズというか、ガンダムは、映像化されれば公式ってスタンスなので、他人である福井さんが作ったUCが公式で、富野監督が書いた『閃光のハサウェイ』が非公式って事になるのもどうなんだって感じでひっかかる。
映像面に関しては、凄く綺麗で迫力あるMS戦は良いかと。ただ、プラモ売るためとはいえ、旧作のMSを大量に出したりするのは……
いや、往年の機体がUCクオリティで動きまくるのは良いんだけど、お前たちハマーンやシャアの時何してたんだよって感じが拭えない。
まあ、ガンダムOVAらしく、良くも悪くも超作画の戦闘シーンを見る作品だよねって感じ