今日はライトノベルの『モブ恋』の感想を書きたいと思います。ネタバレ含まれます
レーベル:電撃文庫
作者:志村一矢
イラスト:ぎん太
渡会秋兎(わたらい あきと)は、次々と美少女を引き寄せ、恋に落とす謂わば『ギャルゲー時空』の主人公だ。 この物語は、秋兎ではなく、『親友キャラ』の南代春馬(みなしろ はるま)の視点で語られる一味変わった物語だ。
春馬はある日クラスメイトである森崎由布子(もりさき ゆうこ)の親友への告白練習を目撃してしまう。
森崎は一言で表すなら『普通』、そんな彼女が、『ロリ巨乳でドジっ子な幼馴染メインヒロイン』『古流剣術の師範代でクールメガネな委員長』『超能力者で巨乳な先輩』『ヤンキー先生』『性悪ゴスロリ』に勝てる訳がない。
そんなギャルゲーで言うと立ち絵さえないであろう『モブ』である彼女に、『メインヒロイン』が好きな春馬は協力を申し出る。
本来ならスポットが当たらない親友キャラとモブ子の下克上ストーリー。 この巻ではモブ子のイメチェン、インコ部の結成、春馬・モブ子の告白・失恋が描かれます。
こういう話大好きなんですよ俺。 エロゲーはやりませんがギャルゲー(エロゲ移植含む)好きな俺には大変ストライクな作品ですね。
まず、親友キャラであり、主人公の春馬は、イケメンで運動も出来、成績もいいのに何故かモテない。 ギャルゲーの親友キャラの不文律だろう。
モテない(モテないとは言ってない)ではなく、作中でモテる事は一切ない。
ヒロインの森崎由布子、通称モブ子は不美人ではないが、決して美少女ではなく、そこそこどまりってのもツボですね。イラストだと普通に可愛いけど
そんな二人が協力して、モブキャラの意地を見せる、凄く好きです。こういう話。
月刊少女野崎くんの千代ちゃんなんかもそうだけど、恋する少女はそれだけでも可愛いんですよ。
それにヒロインの為に頑張る男の子もそれだけで好印象持てます。
ただ、ギャルゲーの親友キャラにしては、「いい奴」感があまり伝わって来ないかな。
文章主体のライトノベルで一人称だから仕方ないのかもしれませんが、 ただ客観的な事実を伝えてるだけなのに自分のイケメンっぷりと秋兎の冴えなさを語るところとか見下しているようにも取れてしまう。
春馬はモブ子の為に頑張ってるから好きなんだけどね。
やっぱり脇役を描くなら主観の一人称よりも三人称の方が客観的に春馬やモブ子の置かれてる立場がわかりやすいのかな、と