クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡
クレヨンしんちゃんの映画5作目。この作品から原圭一監督が担当。その後『ブタのヒヅメ』『温泉』『ジャングル』『オトナ帝国』『戦国』まで、原圭一さんの作品と考えると、名作率が半端ないですね。1997年4月17日公開
あらすじ
新東京国際空港(現成田国際空港)。ホステスの一団が、飛行機から降り立った男を出迎えているところに、奇妙な3人組が乱入し、乱闘の末に彼らからあるものを奪い去っていった。
この怪事件に際し、閑職に追いやられていた千葉県警の女刑事「東松山よね」が担当をさせられることになった。
その翌日。シロと散歩していたしんのすけは、寝ているオカマの側で光る玉を拾った。しんのすけはこの玉を家へ持ち帰るが、いつの間にか紛失してしまう。その夜、3人組のオカマが家に上がり込み、一家をニューハーフパブに連れ出した。
この3人組のオカマ、ローズ、ラベンダー、レモンは呪術を行う「珠由良(たまゆら)族」の者で、かつて協力し合っていた「珠黄泉(たまよみ)族」が魔神ジャークを復活させようとしていることを知り、これを阻止するために行動しているのだという。実はしんのすけが拾った玉は、魔神ジャークの復活の鍵になる2つの"タマ"のうちの1つであった。そしてその玉は、こともあろうにひまわりが飲み込んでしまっていた。そのため、野原一家も争いに巻き込まれることになってしまう。
一家と彼らは、珠黄泉族の追撃を避けるため、青森にある珠由良の本拠地に向かうことに。しかしそこで空港にいた男・ヘクソンの襲撃を受け、"タマ"とひまわりは珠黄泉の本拠地へと奪いさらわれてしまい、しんのすけたちはひまわり救出に向かう。(Wikipediaより)
ひまわりが初めて出た映画ですね。この頃はひろしやみさえがまだひまわりに過保護(笑)
ひまわりに過保護なのは良いのですが、ひろしとみさえのしんのすけへの扱いが親としてどうかと思うシーンが続きますが、それは、後にある名シーンへの伏線なのですよね。
ひろし 「会社の方、どうなってるかな?」
しんのすけ「父ちゃんが思っているほどみんな気にしてないよ」
ひろし「分かったようなこと言うなよな」
ひろし「最後は俺たちがひまわりを守ろうな」
しんのすけ「みんなひまわりのことばかり心配してる。オラ、グレちゃうぞ」
ひろし「しょうがねぇだろ、ひまわりはまだ小さいんだから。誰かが守ってやらないとな。しんのすけだって色んな人に守られて大きくなったんだぞ、父ちゃんもな」
ひろし「まっ、父ちゃんに言わせれば自分一人ででかくなった気でいる奴は、でかくなる資格はない」
しんのすけ「ほう、わかったようなことを言うね、父ちゃん」
ひろし「父ちゃんに何かあったら、ひまわりこと守ってやるんだぞ」
しんのすけ「う〜ん、考えとく」
ひろしとしんのすけのやりとりは基本好きなんですが、全劇場版通してもこのやりとりは凄く良い。
ひまわりに嫉妬してるしんのすけを諭すシーンなのだが、このシーンを経て、しんのすけは「兄」としての自覚を持ち始めた気がする。
全話見てないからなんとも言えませんが、ひまわりが生まれたばかりのテレビシリーズはひまわりばかり可愛がられて、しんちゃんが可哀想な話が多かった気がします。
それ以降の劇場版はしっかりとお兄ちゃんしてますからね、しんのすけ。
ゲストキャラも強烈。珠由良ブラザーズにサタケ、中村玉緒のパロディの玉王ナカムレに元ベビーシッターにして悪役レスラーのサタケ、射撃の下手さが神がかってる東松山よね。
敵キャラのヘクソンも生身キャラなら最強クラス。というか最強? パラダイスキングとどっちが強いのだろうか…?
後のオトナ帝国や戦国に比べてギャグ要素が強いですが、バトルシーンなんかも多く退屈しないで見れますね。
ゲストキャラがいちいち濃いのなんの……
原監督の趣味なのか、昭和の歌謡曲が使われるシーンがありますね。オトナ帝国見る限り、原監督は昭和に何か思うところはあるのでしょうね。